ロードバイクに乗り、山を攻めている時、または平坦で風に向かって走っている時、ふくらはぎや太ももに痙攣を感じたことはありませんか。
限界を超えてパワーを出して登っている最中に僕はハムストリングスに痙攣を感じることがたまにあります。一度痙攣を感じると、このパワーはヤバい!という気になって、それ以上踏めなくなります。踏むと、本格的に足が攣る状態になり、ペダルを漕ぐどころの話ではなくなってしまうので…。
医学的には長時間の筋肉への負荷が痙攣を引き起こすと言われています。まさにサイクリングはそれに該当しますね。
どうしたら痙攣を避けられるのでしょうか。
この記事の内容
トレーニング
まずは実力を知り、限界を知ることです。ハードにトレーニングすればするほど、筋肉への負荷も大きくなります。そしてその負荷が限界に達したときに痙攣が始まります。
つまり痙攣を避けるためには、その限界を少しずつ引き上げていくことが重要です!少しずつ強度を上げていくことで、痙攣に達することなく、自分のレベルを上げることができます。
急激に強度を上げて練習しても、それに筋肉が耐えられなければ、ただ痛みを伴うだけで返って練習の質が低下してしまいます。
ポジション
ポジションはサイクリストにとって永遠の悩みの一つですが、ポジションを大きく変化をさせることは痙攣などに繋がる可能性があります。
例えばサドルを1cm高くしたり、ステムを30mm伸ばしたり、といった大きな変化を加えると、これまで使っていた筋肉と異なる部分も使うことになり、まだ未熟な筋肉に急激に負荷がかかることで痙攣しやすくなります。
また練習のコースも影響します。
例えば、普段は平坦ばかりの練習をしている人が、ロングクライムや激坂のトレーニングをハードに行うと、これもまた普段と違う筋肉が使われることになり、痙攣の原因になります。
アクティベーション
ライド前に筋肉をほぐし、アクティベーション(活性化)をすることで、筋肉をより効果的に使うことができるようになります。
CYCLE SPORTSなどでも時々紹介されていますが、ライド前に動的ストレッチを取り入れることで、可動域や柔軟性が拡大し、怪我の予防だけでなく、パフォーマンスも上がることが知られています。
水分補給
筋肉中の水分や電解質の不足は痙攣を引き起こすことが知られています。
特に暑い環境下では、発汗により体温を調節しようとする働きが強まり、筋肉が脱水状態になりやすくなります。そうなると痙攣も引き起こりやすくなるため、適切に水分補給することが重要です。
ただ水分を取りすぎるのも問題です。今度は電解質の濃度が低下し、アンバランスになり痙攣を起こす原因になります。どのくらい自分が汗をかき、どのくらい飲む必要があるのかを適切に管理することが必要です。
おおよその目安ですが、500mLのボトルを1時間かけて飲むくらいが良いとされています!
もし痙攣が起きてしまったら
まだ攣る!までいっていなくて、痙攣が起き始めてしまったら、絶対に無理に踏まず、できるだけ負荷のかかっていた筋肉をリリースして、疲労を流してあげることが大事です。
一旦攣ってしまうと、パフォーマンスを戻すのにしばらく時間がかかってしまいますが、ピクピク状態であれば、まだ傾いていないシーソーの上にいるので、問題ない方向に押し戻すことも容易です!
それでもまだ痙攣が止まらない場合は、ストレッチをゆっくりしましょう。急激に伸ばしたりするとその衝撃で攣ってしまうかもしれません。
楽しくライドしましょう!
痙攣は様々な要素が絡み合った複雑な症状です。上に対策を書きましたが、裏を返せばすべてが原因となり得ます。一つを解決しただけでは、痙攣を防ぐことができないかもしれません。
マグネシウムが良いといってサプリが売っていたりもしますが、それは一つの問題の解決策であってそれだけでは全てを解決することはできません。
自分とバイクと、レベルと努力をしっかり把握し、踏むところは踏む、休む時は休む、そうして楽しいライドを一緒に楽しみましょう!