ロードバイクに初めて乗った時の感想は、サドルかった!お尻いった!ではなかったでしょうか?
初めて乗ったOrbeaのAquaに付いてきたサドルはお世辞にも良いものではなく、硬くて、拷問器具のようでした。
またそのサドルを使って、長時間ライドすると痺れや痛みが出てしまったために、サドルの交換を検討しました…。
同じように悩まれてサドルを交換されている方も多いと思います。
今回はバリエーション豊かすぎるサドルの選び方を紹介します!
この記事の内容
サドルの種類:穴あき・穴なし
大きく分けてサドルは二種類に分別されます。穴あきサドルか穴なしサドルかです。
これは、もうその人の股の「形状」に依るので、どちらが良いとは言えません!
ただ今フラットを使っていて不具合がある人は是非穴あきサドルをテストすることをオススメします。
逆に今穴あきサドルを使っていて不具合がある人はフラットをテストすることをオススメします。
サドルは大型サイクルショップであれば一週間レンタルなどをしてくれるので、店員さんに是非相談してみてください。サドルばかりは試着…とはいかないので、実際に使ってみてどうか判断しなければなりません。
僕もいろいろこれまで試してきました!
フィジーク アリオネ バーサス
チャネルと呼ばれる溝が真ん中に彫られていて、ちょうど中心部に圧がかからないような設計。
フィジーク アリオネ
フラットで細め、感覚として骨盤を起こして、座骨でしっかり支えるようなペダリングにはピッタリで。
アリオネも良かったんですが、長時間乗っていると僕は中央部に痺れを感じてきたので、穴あきのほうが良いのかなーと感じていました。
スペシャライズド パワー
ショートノーズ穴あきで良かったんですが、座面が広すぎて脚に干渉していました。
スペシャライズド パワーアーク
パワーが比較的フラットな座面に対して、アークはアーチを描くような座面です。そのおかげで脚に干渉しなくなりました。
サドルの長さ:ロング・ショート
穴あきか穴なしか、どちらが合っているのか「決めたら」(分かったら、ではなく)、続いて長さを選びます。
ロングノーズはこれまで紹介してきたモデルたちです。
ショートノーズの代表作は、スペシャライズドのパワーです。
ロングノーズかショートノーズかは、ライディングポジションで決定します。
いわゆる前乗り、ハンドルの方に荷重をかけて、踏むペダリングをする、が多い方はショートノーズがオススメです。
なぜならば、サドルにどっかり座っている限り、体重のほとんどはサドルに乗っかってしまいます。でも、自転車を速く前に進める為には、ペダルに体重を乗っける必要があります。
そこで前乗りです!
前乗りになることで、ペダルに体重が乗りやすくなり、少ない力で力強くペダリングでき、また前傾も深くなるので空気抵抗が減り、速く走れるようになります。
一方、深い前傾を保つだけの体幹も必要ですし、体重を支えるだけの強靭な脚も必要になります。
さらにデメリットとして、座れる箇所が狭くなるので、サドルの上でいろんな位置に座りたい人、時には後ろに、時には前に、といった前後移動はあまりできません。
そういった方には、ロングノーズをオススメします!
ロングノーズであれば、座れる箇所がいくつもあり、疲れてきた時に座る位置を少し変えるだけで、使う筋肉が変わり、いろんな筋肉を使って走れるようになります。
ただ極端な前乗りのようなポジションは取りにくくなるので、座骨をサドルに乗せながらも、サドルへの荷重を抜き、ペダルに体重を乗せるといった技術が必要にもなります。
僕の印象としては、ペダリングが上手い人はロングノーズの方が合っている気がします。
僕みたいな下手くそは、踏むしかないのでショートノーズが合っているのかなぁと。
あと、僕ダンシングするときにロングノーズだとビブショーツにサドルがいつも引っかかって、それがダメでショートノーズを選んでいます。
そういった目線でもサドルは選んで良いと思います!
サドルの幅:細い・太い
最後にサドルの幅はかなり重要です。
まず座骨で座る座面の幅を決めます。
これは自分の座骨間の幅を測るしかありません!ジムなどにあるビニールっぽい椅子に座ると、骨のところだけへこみますよね。その凹みの間がどのくらいあるのか、です。
その座骨の幅よりも2cm以上広い幅のサドルを選ばないと、お尻がサドルから落ちてしまいます。
この図はサドルの前後位置の決め方の図ですが、この青い点が座骨です。この座骨がちゃんとサドルの乗るべきところに乗るサドルを選ぶ必要があります。
次に、先端の幅です。
これは脚の付け根の間の幅です。脚の幅といってもいいかもしれません。
この図で示されている45.3mmや46.7mmという数字が先端の幅です。
狭い方が脚への干渉のリスクはへりますが、乗る面積は少なくなるので、圧力は上がり、痛みがでる可能性もあります。
逆に足の幅より広いものを選んでしまうと、ペダリングの度にサドルに擦るような感覚になります。
最新サドル!3Dプリンターの活用
最新のサドルは3Dプリンターで作られています。
ハニカム構造の縦方向の結合を部分的に増やしたり、減らしたりすることでクッション性を変え、人が座って快適に感じるような構造が簡単に作れるのがメリットです。
出たばかりの頃は、この何とも言えない色のサドルしかラインナップになかったのですが、黒がようやく出てきました。
DLS方式の3Dプリンターで作られているので、光透過性のコントロールが重要です。その点で黒は光を通しにくいので最初作れなかったんでしょうね。
どういう技術革新で黒が作れるようになったのかは分かりませんが、サドルは黒が良いですね!
さらばサドル沼…とは簡単にいかない
以上のことを踏まえて、理論的に最適なサドルを探すこともできるのですが…まあ、理論は理論!
頭の片隅に置いといてもらって、とにかくいろんなサドルをテストして、また買ってみて、試して、ダメならメルカリかヤフオクして、新しいサドル買ってというサドル沼にはまるしかないと思っています!
誰かが良いよ!といったサドルが自分にも合うのかは全く分かりません。
だからこそ各社すごい種類のサドルを出してきています。
現行だけで手に入る大手ブランドのサドルだけでも100種を超えるのではないでしょうか?
それだけ種類があるというのは、それだけサドルへの相性が千差万別と言えると思います。
是非自分に合ったサドルを見つけて、快適にライドしてください!