ロードバイクに乗りたいのに、乗れない。
それは天気だったり、他の予定だったり、疲れだったりもしますが、今日はその中でも身体的苦痛を伴う”股擦れ”についてです。
この記事の内容
ロードバイクの股擦れ
ロードバイク乗りにとっての股擦れとは、パッドと股の皮膚が擦れて擦過傷のようになることです。
更にひどい場合にはそこから細菌が入り込み、炎症や化膿といったことが起きます。
特に後者の炎症や化膿を伴う場合、サドルに乗ることすら困難になります。

股間の悩みはトッププロ選手にとっても深刻なんです。今年のジロでトム・デュムランがリタイアしましたが、その理由が「股ずれ」だったことを覚えていますか? つまり、グランツールの総合争いにまで影響するんです、股ずれは。デュムラン以外にも、股ずれが原因で総合争いから脱落した選手は、過去に結構いましたよ。
https://cyclist.sanspo.com/276064
栗村修元プロも上記のように解説されているようにプロ選手でもなることがあり、グランツールすらも途中リタイアをせざるを得ないくらい痛く辛いものです。
僕もピンポン玉くらいのできものができたことがあります。想像してみてもください。股間にピンポン玉があって、しかも痛むわけです。この状態で走り続けるのは無理ですよね。
できものといっても色々だとは思いますが、僕の場合、なかなか治りませんでした。メスで切って膿を出す処置もしましたが、「膿が入っている」とはいえ、切ったら綺麗さっぱりなくなるのかというと、全然そんなことはなく、大きなシコリがしばらく残りました。抗生物質を飲んだりしながら、徐々に小さくした記憶がありますね。
https://cyclist.sanspo.com/276064
オロナインによる治療
これまで僕も何度か酷い股擦れになったことがあります。
そのたびにオロナインを塗っていました。これが間違いだとも知らずに…。

皮膚の病気はとりあえずオロナイン塗っとけば治るだろう的な…笑
しかしオロナインを調べてみると、炎症や化膿には向いていないことが分かりました。
確かにオロナインを数日塗っても全然良くなる傾向がなく、ローラー練もまともにできない状態が続いていました。
自宅でできる股擦れ対策
オロナインでは治らない股擦れ。
そんな股擦れになってしまったら、なかなかプロ選手のようにメスを入れるということが一般人には難しいと思いますし、そこまで悪化する前にきっと乗れなくなってると思います。
そこで多少の炎症や化膿を伴う股擦れの家でできる対策を考えたいと思います。
上記の栗村修元プロが仰ってるように炎症や化膿を伴う場合は抗生物質による細菌への攻撃が有効です。
ただ飲み薬となると病院でもらう必要があるので、塗り薬が良いと思います。
加えて炎症にはステロイドが有効です。
つまり、抗生物質×ステロイドの軟膏=最強です。
ステロイドか抗生物質か
皮膚用薬はさまざまな種類がありますが、症状に合わせて使用することがポイントです。皮膚に炎症を起こしていたり、原因がアレルギーのときはステロイド成分で過剰な免疫反応を抑え、細菌感染のときは抗生物質で細菌を抑えます。
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/09_shisshin/index2.html#d03
強い炎症がなくかゆみだけなら抗ヒスタミン薬や鎮痒成分(クロタミトンなど)を配合したものを選ぶとよいでしょう。

第一三共ヘルスケアのウェブサイトに詳しくまとまっていたので紹介します。
その中でもロードバイクの股擦れに最適な軟膏は、ベトネベートN軟膏です。

ステロイドと抗生物質の両方が入っているため、速やかに炎症や化膿を抑えてくれることと思います。
股擦れ解消
今回実は僕も股擦れになってしまい、デスクに座るのも辛い状態でした。
ホームオフィスをしていたので、変な格好で座っていても幸いバレませんでしたが、これが続くと辛い状況だったので、ステロイド×抗生物質の軟膏を夜に塗って寝ました。
翌朝そっと下着の上から箇所を触ってみると全く痛みがありませんでした。
前日は椅子にも座りづらい状況だったのにも関わらず、劇的な改善です。
もっと速くに気づいて塗っておけばと後悔しました。
朝もう一度軟膏を塗り直して夜にはローラーに乗ることができました。
みなさんももし股擦れに痛い思いをされていましたら、是非ステロイド×抗生物質の軟膏を試されてはいかがでしょうか。
一部の人には強すぎて副作用などが出る場合もあるようですので、体調と相談しながら適切にご使用いただければと思います。
また股擦れの予防として、シャモアクリームやワセリンなどをしっかり塗ってライドに出かけることをオススメします!